Photo by : tamaki
白ごはんによく合う、昔ながらのおいしいもののレシピサイト白ごはん.comが話題になっている。日本人なら誰しも、これさえあれば、白ごはんを何杯でもいけるというおかずがあるはずだ。そうした美味しいおかずも良いが、白ごはんだけで何杯でもいける、おいしいごはんの炊き方をご存知だろうか。
今回は、嵐山吉兆の料理人、徳岡邦夫流の究極の白ごはんの炊き方をお伝えします。
炊き方は特別なテクニックは要らない。必要なのは手間だけ。
「美味しんぼ」の「もてなしの心」という話に「どんなに火加減に気を配っても米粒の大きさが不揃いだとたきあがったメシにムラが出る」そこで、一粒一粒を選り分けて、均一な米に揃えて炊く、というエピソードがあった。これから紹介する方法は、そのような選り分けをしなくても、米の粒がムラなく、一粒一粒が立った状態で炊くことができる白ごはんの究極の炊き方だ。
米は研がない
米は決して研いではいけない。精米技術が進んでいるので、今の米はほとんど研ぐ必要がない。手の力を入れると、米が割れてしまうのでそっと表面のぬかの臭いを洗い落とすのみ。
注意すべきは最初に触れる水。水につけた瞬間に米は水分を吸収するので、水道水ではなく、蒸留水など料理に使える水を最初に触れさせるのがポイント。
時間をかけて乾かす。そしてよく水を吸わせる
炊く前に米に十分に水をすわせる必要がある。研いだ米を1時間程度乾かすことで、水分をまんべんなく吸収する状態になる。乾かしすぎると米が割れてしまうので、ざるに上げてぬれたふきんをかぶせる。
乾かしたら、水につけること1〜2時間。これですべての米粒にまんべんなく水分が行き渡る。
赤子が泣いたらふたを取れ
炊くのには土鍋を利用する。土鍋をコンロにのせたら、強火で一気に沸騰させます(5〜6分)。「赤子が泣いても蓋とるな」には反しているが、ここで蓋を取って土鍋の底からすくい上げるようにかき混ぜる。
そのまま炊くと底に近い部分のみ炊けすぎてしまうが、かき混ぜることによりムラなく炊ける。
あとは極弱火で
かき混ぜたら蓋をして、火が消えるか消えないかくらいの極弱火にする。待つこと10分程度で炊き終わり。炊けたら蒸らすことなく、すぐにいただこう。炊きたての味が真の米の味だ。
こうして炊けた白ごはんは、炊飯器で炊いたそれとはもう別の料理。白ごはんの甘みや一粒一粒が立っていて、食感だけで十分味わい深く、飽きがこない。思わず涙するような感動が訪れること間違いなしだ。